平成十一年 魚跳龍門
平成十一年 出陣
魚跳龍門
(ぎょちょうりゅうもん)
鯉は、魚類三百六十の中でも、最上位のものとされている。
黄河を遡(さかのぼ)って龍門の下に集まる中で、最も気力と霊力に富む唯一尾が猛然と龍門に昇る時、たちまち龍に変ずるという伝説がある。
中国 隋の時代に、広く万民から有能な人材を選出する為、科挙が実施された。これに合格するということは、政治に参与でき、士君子の理想とされると同時に、多大な財を築き一族郎党にまで様々な特権が与えられることでもあった。
その為、滝を昇り龍となる「登龍門」は科挙及第、立身出世への願いの喩(たと)えとしてよく用いられている。
ねぶたは、琴の名手でもあり鯉を巧みに乗りこなしたと言われる、中国 周代、越の琴高仙人(きんこうせんにん)が、今まさに龍への変幻しつつある鯉をあやつる姿を表わしたものである。
鯉から龍への跳躍に、昨今の景気低迷のすみやかな回復と活性化を祈るものである。
解説 竹浪 比呂央
○○賞 受賞
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