【本日の10時セリ!!(ガザミ)】
おはようございます。 本日は、甲殻類十脚目ワタリガニ科ガザミ属のガザミをご紹介します。 今頃の季節になると、青森の市場にも上場されてきます。 ガザミはひし形の甲羅や他のカニ類と比較すると平べったい(薄い)ことが特徴に挙げられます。 ガザミは身が少なく、脚にほとんど身がありません。 脚の付け根辺りに少々の身がある程度で、スープなどのダシに使われることが多いのです。 春から初夏にかけてのメスは旨みが濃厚な最高のカニミソを楽しめます。 他のカニ類は身を食べて楽しみますが、ガザミは、ダシやカニミソを楽しむカニだと言えます。 一般的に『ワタリガニ』と呼ばれているのがこのカザミです。青森でも『ワタリガニ』と呼んでいます。 なぜワタリ(渡り)ガニと呼ばれているのかといいますと、他のカニとは異なり4番目の足がひれ状になっていて、 これをオールのように動かすことにより・・・泳ぎます。もちろんカニらしく横に泳ぐそうです。 泳いで海を移動することからワタリガニと呼ばれるようになったそうです。 ご存知の方も多いと思いますが、カニ類はハサミや足が岩に挟まれたり、 危険を感じると切り離して逃げます。(「自切(じきり)」と言います)。 特にガザミは自切しやすいカニです。 大量に出荷する際にはカニ同士で傷付け合って自切しないように、ゴムなどで縛り出荷したりします。 ガザミは、生きたままボイルしないとあまり美味しくないといわれており、 活のままゆでる際にも自切してしまうため、口の部分をまな板などに打ち付け、 脳震盪を起こさせると自切がなくなるそうです。 なぜ口なのかというと、カニの脳は口を囲む口部神経節だからです。(口が急所ということです。) ちなみに、カニみそは脳みそではなく、中腸腺(肝膵臓とも呼ばれています)と言い、 すい臓と肝臓の機能を持ち合わせている内臓の部分です。 漁獲量は多くありませんが、全国で漁獲されるカニです。ぜひお試しください。