卸売業では、一般には使用されないような言葉を駆使して仕事を行っております。初めて聞くような言葉や、卸売市場から生まれて一般に広まった言葉など、いろいろな言葉があると思いますので是非読んでみてください。
※一部青森卸売市場でのみ、使用されている用語もあります。
索引
あ行
- 相対売り 【あいたいうり】
売り手と買い手が話し合いにて値段を決めて売買する方法。 - 上げゼリ 【あげぜり】
値段を買い手が徐々に釣り上げていき、オークションのように1番高い値段を提示した人に売ること。 - 脂焼け 【あぶらやけ】
干物や塩干魚、冷凍物などの脂肪が時間の経過に伴い酸化して黄色く変色すること。 - 五十集 【いさば】
市場のこと、「五十集屋」は魚屋を指す。 - 一発ゼリ 【いっぱつぜり】
1つの商品に対して買い手は希望の金額を一度だけしか提示せず、1番高い値段を提示した人に売ること(青森市場ではこの方法でセリを行っています)。 - エアブラスト凍結 【えあぶらすととうけつ】
-40℃以下の冷風を吹き付けて凍結する方法。 - 餌止め 【えどめ】
養殖魚等を出荷するときに数日前から餌を与えないこと(胃に餌があると体に脂が回りやすく品質低下の原因となるため。魚が運搬中に乗り物酔いし、吐いて水が汚れ魚が呼吸出来なくなることを防ぐため)。
か行
- 活 【かつ】
生きている魚介類のこと。 - 緩慢凍結 【かんまんとうけつ】
緩やかに凍結していく方法。 - 逆ザヤ 【ぎゃくざや】
買値より売値の方が安い状態を指す取引用語。 - 切付け 【きりつけ】
重さの定まっていない商品の重さを足していくこと
(例)大きさがそれぞれ異なる、箱入りの鯛を10箱「切付けしとけ」と言われると、10箱全体の重量の和を記入する。 - 切れ子 【きれこ】
たらこ等の魚卵の外側を覆う膜が破れバラバラになったもの。 - グレーズ 【ぐれーず】
水産物を冷凍保存するときに薄い氷の膜で覆うこと、その薄い氷の膜を指す。 - 梱(甲) 【こうり】
同じ商品等をバンドで1セットにした単位(例)3合い1梱。甲は当て字。
さ行
- 先取り 【さきどり】
セリ等の販売時刻前に売り買いすること。 - サク 【さく】
チャンクを刺身用の厚さ、幅に切ったもの(みなさんがスーパーで見慣れているものです)。 - 下げゼリ 【さげぜり】
設定した価格から、売り手が徐々に値段を下げていき、買い手がついた時点で取引が成立するセリ方法。 - 指値 【さしね】
生産者・出荷者が売り手に売価を指定すること。 - 砂利 【じゃり】
しじみ等の二枚貝を指す。 - 受託 【じゅたく】
商品を売った時の手数料のこと(弊社は依頼される方なので、委託ではなく受託)。 - 商材 【しょうざい】
商品のこと。 - 裾物 【すそもの】
良品ではないもの、ランクが低いものを指す。 - すり身 【すりみ】
かまぼこ等の原料となるもの(魚をよくすり潰したもの)。 - 接触式凍結 【せっしょくしきとうけつ】
冷媒の通った金属板の間に、食品を挟んで急速凍結する方法。 - セミドレス 【せみどれす】
内臓、エラを取り除いた魚。 - セリ売り 【せりうり】
売り手が買い手にいくらで買うかを競わせて一番値段の高い人に売る方法(セリには色々な種類があります)。
た行
- たらす 【たらす】
忘れる。
(例)サンマ10キロ頼むのたらした。 - チャム 【ちゃむ】
アラスカなどの米国から輸入されるシロサケを指す。 - チャンク 【ちゃんく】
ロイン(四半身)をトレイの長さに切ったもの。 - ツカマル 【つかまる】
商品仕入後、相場の下落により、損をすることが確定すること。 - 突っ込み 【つっこみ】
通常、同一商品でサイズが異なると値段も異なるが、「突っ込みでお願い」と言われた場合、売り手はサイズが異なっても同じ単価で売り買いする。 - 定貫 【ていかん】
定められた重さ分入れた商品。 - デブロク 【でぶろく】
規格が揃っている物の中に、サイズや品質の違う物が入っている状態。 - ドリップ 【どりっぷ】
冷凍魚介類を解凍したときにでる液汁。 - ドレス 【どれす】
頭、内臓、エラを取り除いた魚。
な行
- 中落ち 【なかおち】
三枚におろした際にできる、中骨に付いた身のこと。 - 投げる 【なげる】
見切りをつけて相場より安く売ること、「投売り」とも言う。 - 荷受 【にうけ】
弊社のような卸売業や、市場で売買成立前・後の商品を運ぶ会社(人)も指す。 - 入札売り 【にゅうさつうり】
買い手が紙等に値段を書いて売り手に渡し、1番高い値段を提示した人に売ること。 - 練り 【ねり】
かまぼこ等を指す(かまぼこは作成時によく練ることから)。 - ノードリップ製法 【のーどりっぷせいほう】
水を含ませないで冷凍する製法。
は行
- 浜値 【はまね】
漁業者が産地の市場に水揚げし、セリ等で決まった価格(産地を「浜」と呼ぶことから浜値になった)。 - バラ凍結 【ばらとうけつ】
食品を1つずつバラバラに凍結する方法。 - バルク 【ばるく】
冷凍品を長方体の板状に凍らせたもの。 - ピール 【ぴーる】
えびの全ての殻を除いたもの。 - 1腹 【ひとはら】
タラコや、魚卵の単位(業界では2本で一腹になるが、消費者の方は、1本を一腹と言う場合があります)。 - ヒネ 【ひね】
冷凍品等で前年度に製造し、冷凍庫に保管されている商品を指す(前々年度に製造し、冷凍庫に入っている商品はヒネヒネとも言います)。 - フィレー 【ふぃれー】
三枚におろした魚。 - 符牒 【ふちょう】
商品の値段の暗号・記号等を、一般の人にわからないように指や言葉を使って伝える方法。 - 歩留まり 【ぶどまり】
使用原料に対する製造品の比率。
(例)貝類等は貝殻や肝を捨てて食すため、元の質量から何%が商品になるのか?ということ。 - ブライン凍結 【ぶらいんとうけつ】
-15℃以下に冷却した濃食塩水に、食品を漬けて凍結する方法。 - ブロック凍結 【ぶろっくとうけつ】
複数の食品をひとかたまりにして凍結する方法。 - ベンダー 【べんだー】
納品業者。 - ポーション 【ぽーしょん】
カニの脚や爪の殻を一部剥いた製品。 - 本チャン 【ほんちゃん】
本物の中の本物、KING OF KINGS (漁業海域、時期、漁業方法等により決まる)。
ま行
- 剥き身 【むきみ】
カニの殻を全て取り除いた商品。 - モジャコ 【もじゃこ】
ぶり等の稚魚のことを指す。
や行
- ヤワラ 【やわら】
脱皮直後のカニやエビの殻が柔らかい状態のこと。
ら行
- ラウンド 【らうんど】
そのままの状態の魚を指す。 - 量販店 【りょうはんてん】
スーパーや百貨店のこと。 - 冷凍焼け 【れいとうやけ】
冷凍した魚介類が変色、乾燥し、品質が低下すること。 - ロイン 【ろいん】
三枚おろし(フィレー)を上下2つに切ったもの(四半身)。